コンテンツマーケティング

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2018.3.16 更新

コンテンツマーケティング成功のコツ。高い集客効果を生み出す10のポイント

コンテンツマーケティングのコツやポイント

 

コンテンツマーケティングを成功させるためにはある種の”コツ”が必要です。

 

この回では、その”コツ”を掴んで集客効果の高いコンテンツマーケティングを実践するための10のポイントをご紹介いたします。

 

【コンテンツマーケティングとは何?その集客効果とは?】

マーケティングプランの作成インターネットで会社の情報がいつでも閲覧できるような今の時代だからこそ、コンテンツマーケティングは大変重要視されてきており、WEB担当者としては抑えておきたいマーケティング方法の一つとなっています。

 

コンテンツマーケティングは、集客したいホームページやオウンドメディアなどで顧客にとって有益な情報(記事や動画、ホワイトペーパーなど)を提供することで、SEOへの対策および顧客への動機付けを促し、WEBサイト上でのコンバージョンや、受注などの成果を目指すWEBマーケティングの一つです。
(コンテンツマーケティングについて詳しくは「【図解】コンテンツマーケティングとは?基礎知識と成功させる実践プロセス」をご覧ください)

 

【コンテンツマーケティングを成功させる10のコツとは】

<成功のコツ1>
自社の事業のSTPを明確にする

まずは、マーケティングの基本であるSTP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)によって、「自社の顧客は誰なのか」を明確に規定することから始めます。

 

STPを定めないままコンテンツを作成しても、顧客が本当に知りたい情報とズレが生じてしまうため、「顧客にとって有益な情報」にはならず、一生懸命時間をかけて記事を書いても効果の薄いコンテンツとなってしまいます。

 

また、コンテンツマーケティングは長い期間にわたって行う施策であるため、時間が経っても軸がブレないようにする必要があります。
そのために最初に規定する必要があるのです。

 

セグメンテーション:

 セグメンテーションとは、マーケティング環境分析の結果を踏まえて、不特定多数の人々を同じニーズや性質を持つ固まり(セグメント)に分けること。市場細分化。これにより、他社に対する優位性を築くことを目指す。
出典:https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11854.html

 

ターゲティング:

ターゲティングとは、自社製品を市場に投入する際、どの顧客層(セグメント)を標的市場にするかを決めること。

ターゲティングに際しては、特に以下の6点(6R)に留意し、自社の経営資源や環境要因などの制約条件も踏まえ、総合的に判断する。
 (1)有効な市場規模(Realistic Scale)
 (2)成長性(Rate of Growth)
 (3)顧客の優先順位/波及効果(Rank/Ripple Effect)
 (4)到達可能性(Reach)
 (5)競合状況(Rival)
 (6)反応の測定可能性(Response)
出典:https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11859.html

 

ポジショニング:

 ポジショニングとは、ターゲット顧客の頭の中に、自社製品について独自のポジションを築き、ユニークな差別化イメージを植えつけるための活動。顧客に自社製品のユニークな価値を認めてもらうことで、競合製品に対して優位に立つことを目的にしている。
 ポジショニングを検討する際は、顧客の視点に立つことが重要である。
出典:https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11994.html

 

<成功のコツ2>
顧客の人物像を描く(ペルソナ)

次に、対象とする顧客を具体的にイメージするため「ペルソナ」を設定します。

 

ペルソナとは、自社にとって理想の顧客像(WEBからアクションを起こしてほしい人物像。BtoBの場合は理想の担当者像)を描くことです。
つまり、1で設定した対象の顧客層(セグメント)をより詳細な人物像に落とし込む作業になります。

 

ペルソナの作り方

 

ペルソナを用いることで対象をより具体的にイメージすることができ、顧客が求めている本質的なニーズを知ることができるようになります。

 

コンテンツマーケティングでは、設定したペルソナが欲しい情報にフォーカスすることで、集客に効果的なコンテンツ作成を可能とします。

 

設定する項目には以下のようなものがあげられますが、業種やWEBサイトの用途などによって適宜項目の入れ替えを行います。
(一般的にはもっと細かく設定することが多いですが、インクルでは、あくまでも実際に活用することを前提としているため、複雑なペルソナではなく、シンプルかつポイントを押さえたものにするようにしています)

 ・性別
 ・年齢
 ・結婚・子供
 ・役職・所得
 ・職場での立場
 ・性格
 ・趣味
 ・悩みごと
 ・喜びを感じること

 

<成功のコツ3>
ペルソナが欲している情報をピンポイントで提供

コンテンツマーケティングでは「質の高い顧客の育成(ナーチャリング)」ができることもその効果の一つです。

 

特定の顧客(ペルソナ)にとって有益な情報を発信することは、自社へのロイヤルティ(信頼・忠誠心)を高めることにとても効果的です。

それは情報の専門性が高ければ高いほどより効果を発揮します。

 

「専門性が高くかつ自分が知りたかった情報を教えてくれる会社」となるようなコンテンツを掲載することで、それが会社への信頼につながり、購買への動機付けとなるのです。

 

たとえすぐに必要でなかったとしても「買うときはこの会社(お店)で買おう」という気持ちにさせることをも可能とします。

これが「顧客ロイヤルティを高める」ということです。

 

また、ペルソナが欲している情報をピンポイントで提供することは、SEOとしても重要な意味を持ちます。

 

検索エンジンから「このホームページ(またはオウンドメディアなど)の会社はこんな業種のこんなサービスをしている会社」と認識してもらえることで、顧客となり得る検索ユーザーの集客を可能とするからです。

 

このような点からも「ペルソナが欲しているであろう情報を特定し、その回答となるような情報をピンポイントで提供する」ことがとても重要となります。

 

自社が伝えたい情報だけを発信して、顧客を失うことのないよう注意しましょう。

 

<成功のコツ4>
記事の種類を知る

投稿する記事(コンテンツ)の種類には、大きく分けて3つの種類があります(もっと細かく分類することも可能ですが、ここではわかりやすく3つとしています)

「ハウツー」
テーマの内容が効率的にできる手順や方法を紹介する記事です。主に初心者向けのため、分かりやすく丁寧に書くのが基本となります。良質なハウツーはファンを増やし、コンバージョン率を高めることが可能となります。

「ケーススタディ」
経験談や成功・失敗などの事例を紹介。
実際のデータも掲載することで説得力をもたせることができ、閲覧者からの信頼を得ることにつなげられます。
特に成功事例は顧客のモチベーションを上げ、最終的な成果に結びつく要因になりえます。

「ニュース」
最新の業界動向やまだあまり知られていない情報を発信することで、顧客に先進的なことに積極的な会社であることを認識してもらえます。
自社の商材などについてのお知らせは多すぎると逆効果となり注意が必要です。

 

これらの記事種類の選択は、業種やペルソナによってどれをメインにして記事を作成していくのが良いのかも変わってきます。

 

しかし、ある程度の量の情報を投稿していくことを考えると3種類すべてを活用して作成していくことになるため、コンテンツごとにどの種類で作成するかを予め決めてごっちゃにならないようにしましょう。

 

<成功のコツ5>
マインドマップで、ペルソナが欲している情報のアイデアを出し、必要な記事と検索キーワードを洗い出す

ペルソナのニーズや、SEOで狙っていくキーワードに合致する記事のアイデアをマインドマップに落とし込み、必要な記事を抽出していきます。

 

マインドマップの作り方

 

真ん中に「SEOで狙っていくメインキーワード」を書き出し、その周りに紐づけるように「記事タイトル+記事内に入れるキーワード3つ+記事の概要」を入れ、思いつくままにどんどん書き込んでいきます。

 

例えばこの記事「コンテンツマーケティング成功のコツ。高い効果を生み出す10のポイント」では、
「SEOで狙っていくメインキーワード」→「コンテンツマーケティング」
「記事タイトル+記事内に入れるキーワード3つ+記事の概要」→「コンテンツマーケティング成功のコツ、高い効果を生み出す10の要因とは」+「コンテンツマーケティング・集客・効果」+「コンテンツマーケティングで成果を出すためのハウツー記事。10個ほどの要因を記載して具体的に記述していく」
というような形になります。

 

マインドマップ作成には以下のようなツールを利用すると便利です。

・draw.io
https://www.draw.io/

マインドマップ作成ツール「draw.io」

 

・XMind
http://jp.xmind.net/

マインドマップ作成ツール「XMind」

 

<成功のコツ6>
1記事内にその記事のメインとなるキーワード(3つ程度)を定めたら、そのキーワードを意識して文章内に複数入れるようにして記事(コンテンツ)を作成する

どのキーワードからの流入を増やすかはコンテンツマーケティングにおいて非常に重要な視点の一つです。

 

そのため、1つの記事に対してコンテンツマーケティング全体として「どんな意味と位置付けを持たせるか」ということも必要なポイントとなります。

 

つまり、ホームページやオウンドメディアなど、コンテンツマーケティングを実施する1つのサイト単位において、最も集客したいキーワードを設定し、そのキーワードを補完するように各記事では関連性の高い別キーワードを設定するということです。

 

例えば健康食品を販売している会社だとすると、サイト単位のメインキーワードが「健康食品」となり、記事では販売している物によっても違いますが「ダイエット」「栄養」「寿命」「ガン」「肥満」などというようなキーワードを記事内に入れていくように作成します。

 

キーワード設定で、注意していただきたいのは、設定しようとしているキーワードの月間検索数を事前に調べる必要があるということです。
どんなに良い記事を書いても、そのキーワードで検索する人の数がゼロだと入れる意味がないためです。

 

キーワード数は「Google AdWords」の「キーワード プランナー(https://adwords.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/)」を利用して調べることができます。

 

Google AdWordsのキーワード プランナー

 

次に、設定したキーワードをどのくらいサイト内や記事内に入れると良いのか、という疑問が湧いてくるかと思います。

 

具体的には「キーワード数」ではなく、「キーワード出現率」で、これまでは1記事内(または1ページ内)で3~5%程度の出現率が良いとされていましたが、現在は検索エンジンの精度も上がり「数」や「出現率」ではなく、記事自体の理解のしやすさや内容の濃さなどで判断されるようになってきています。

 

そのため、設定したキーワードを無理やり入れるのではなく、適切に入れながら品質の良い記事を書き、確認として「キーワード出現率」を見てみるのが良いでしょう。

 

「キーワード出現率」は以下のようなサイトで簡単に調べることができます。

・高屋のSEO診断チェックツール
http://seo-takaya.com/keywords.php

高屋のSEO診断(コンテンツマーケティング)チェックツール

 

<成功のコツ7>
正しい情報をわかりやすく文章化する

意外と難しいのが「良い文章」の書き方です。

これまで「良いコンテンツ」「良い記事」にしないといけないと再三述べてきましたが、正しい情報を伝わるようにわかりやすく書くことはとても大変な作業になります。

 

元々、文章を書くのが好きな人なら良いのですが、そうでないWEB担当者の方も多いはずです。
そういう方はまず以下のような形で書き始め、慣れてきたら徐々に本格的な文章にしていくとよいでしょう。

・ポイントを箇条書き又は、時系列などで順序立てて説明する

・可能であればイメージできるような画像を作成する

・引用を用いて説明する(引用は多すぎるとコピーサイトと判断され、検索エンジンからペナルティを課される可能性がありますので注意が必要です)

 

その他にも、文章の書き方などの関連書籍を1冊読んで勉強すると上達が早くとても効果的です。

 

<成功のコツ8>
文字数に気を付ける。

次はお客様からよく聞かれる「文字数」について解説していきます。

 

文字数についても「長い方が良い」という方や「文字数は関係ない。大事なのはコンテンツの中身」という方など諸説ありますが、インクルでは”両方重要”と考えています。

 

文字数が多く文章が長ければ単語数が増え、それだけ検索エンジンに拾ってもらえるキーワードも多くなります。

 

しかし、文字数を増やすために無駄に長い文章を書いたとしても中身のないコンテンツとみなされる可能性もありますし、何よりも「顧客に有益な情報」ではなくなるため顧客ロイヤルティを下げることになり本末転倒になりかねません。

 

では、わかりやすくかつ見やすくするという理由で、文字ではなく画像を多くすればいいのかとなるとそれも違います。

 

Googleのアルゴリズムでは、画像でも動画でも評価の対象になりますし、画像を替えただけで検索順位が変動することもあります。

しかし、これらの判定や評価は現段階ではまだ完ぺきとは言えない状況です。

 

画像の内容を評価するとしても、こちらがイメージしている内容とGoogleのクローラーが判断する内容とでは差が生じます。それは個々の感覚の問題だからです。

 

そのため、文字での説明やキーワードが今なお重要視されているのです。

 

では、具体的に何文字が良いのか、ということになりますが、インクルでは1800文字以上を一つの基準にしており上限は設けておりません。

 

1800文字というのは一般的な記事としては長い方ですが(800文字から1300文字くらいが多いように思います)、内容の濃いコンテンツにしようとした場合、普通にこのくらいの文字数にはなると考えています。

 

ただし、記事によっては1800文字書かなくても内容が濃く、十分わかりやすく書けるものもありますのであくまで目安としています。

 

また、上限を設けないことについては、より分かりやすく丁寧に書いているとどうしても長い文章になりますが、それは「顧客にとって良いこと」であるという認識ですので特に上限を設けず「顧客にとって有益な情報であればどこまででも書いてよい」としているのです。

 

例を用いると「最初が肝心!ホームページ制作会社の選び方で失敗しない5つのポイント」では5000文字を超えていますし、この記事も7400文字を超えています。

 

ロングコンテンツは流行りになりつつありますが、単にアクセスを集める目的で長くするのではなく、肝心なポイントである”顧客のため”ということを忘れずに作成しましょう。

 

<成功のコツ9>
SNSで拡散

コンテンツマーケティングは記事を投稿したら終わりではありません。

 

いくら良い記事を書いてもターゲットとなる顧客に見てもらわなければ高い効果は期待できないからです。

 

そのため、以下の流れを念頭に自社のSNSアカウントでシェアを行っていきます。

コンテンツマーケティング、SNSアカウントでシェア

 

ここで注意いただきたいのは、バズらせるために無理やり拡散させようとしないことです。

 

バズる記事というのは新規性や常識を覆すような要素がある、感動するものなどの場合に起こることが多いのですが、それを無理やり作るというのは無理がありますし、あからさまだと閲覧者が冷めて逆効果になることもあります。

 

そもそもそのようなコンテンツをねつ造することは「顧客にとって有益な情報」ではありません。

 

SNSでシェアなどをして拡散させていく目的は「自社のターゲットとなる顧客に見つけてもらうこと」にあります。

 

そのため、予算が許すのであればSNS内の広告、インフルエンサーの活用、プレスリリース配信サービスの利用、顧客が見ていそうな他メディアへの寄稿など、外部サービスを含めての活用も効果的な手法であるといえます(ただし節度には気を付けましょう)

<成功のコツ10>
効果の測定

コンテンツマーケティングの集客効果測定

効果の測定には様々な方法がありますが、ここでは基本的なものをご紹介します。

 

まず効果を測定するには以下の項目が必要になります。

1、KGI (Key Goal Indicator)の設定

重要目標達成指標:最終的に目指す目標、いわゆるゴールです。

 

2、KPI(key performance indicator)の設定

重要業績評価指標:ゴールまでの中間指標です。プロセスの進捗を図るための指標になります。

 

3、Googleアナリティクスの導入・設定

Googleが無償で提供するWEBサイトを解析するためのツールです。

WEBサイトのアクセス数や直帰率など、様々な数値を把握して解析することができます。

 

コンバージョン(WEBサイトにおける目標の達成)の設定(問い合わせや会員登録などそのサイトの目的とするものを設定します)や測定もGoogleアナリティクスで行えます。

 

4、効果測定記録用のGoogleスプレッドシートを作成(エクセルでも大丈夫ですがGoogleスプレッドシートをおススメします)

 

上記の用意ができたら、まずは簡単にできることから始めていきましょう。

 

まずはGoogleスプレッドシートに表を作り、時系列でKGI・KPIを記載します。

 

次にKPIを達成するためにどのような施策をしていくか、関連するイベントなども書きこんでいきましょう。

 

WEBサイト運用後は、Googleアナリティクスで計測したデータを転記し、時系列で管理していきます。
施策の予算・目標・結果なども随時入れていき、進捗や結果を確認しながら次の施策を考えたりして運用していきます。

 

「Googleスプレッドシート」をおススメしている理由は、「Googleアナリティクス」から「Googleスプレッドシート」にデータを自動で転記し管理することができるためです。

「Googleスプレッドシート」でセッション数などのいわゆるアクセス数やコンバージョン数を自動転記し、営業後のクロージング数・記事数・KPI等を手入力で入れて表にし、それをグラフ化することで可視化するなどの運用が可能になります。

進捗や全体像が見やすくなり進捗管理・報告を容易にします。

 

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

コンテンツマーケティングで成功するためのコツや、高い集客効果を生み出すためにどのようなことをしていくべきかを具体的にイメージできるようになれば、無駄なコンテンツを増やさないで効率よくコンテンツマーケティングを実施していくことができるようになります。

 

ぜひ、実施してみてください。

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